
ビジネスを飛躍させるデータドリブンの力
以前の記事「忙しい人には時間がある。暇な人には時間がない。」で考察した~わりと知られていない「レガシーIT人材」≦「デジタル人材」~に対しては、記事をご紹介したお客様だけでなく社内からも「目からウロコ」とのフィードバックをいただきました。
90年代後半のITバブルまでの「デジタル」は、それまでの「アナログ」との対比による「電子化」というコンテキストで語られることがベースでしたが、2000年頃のドットコム・バブル以降は視点が変わって「インターネット・テクノロジー」を指すようになりました。
そんな中、バズワード化してしまった「DX」のように、本質的には~90年代から何も変わっていないように見える状況に陥ってしまったばかりか、揚げ句の果てにはデジタル以前のインターネット・リテラシーさえ有していないようなレガシーIT人材までもが「デジタル人材」にくくられてしまい、カオスを助長してしまっている様相は残念と言わざるをえないのではないでしょうか?
そこで今回は、そのような「デジタル人材に見えるのに実態はレガシーIT人材」が真のデジタル人材に進化していくための第一歩として、最低限押さえておいた方がよいと思われるインターネット・テクノロジーの基本のキについて、理解を深めていきたいと思います。
以下、すでに真のデジタル人材を自負している方々にとっては笑止千万かもしれませんが、缶コーヒーでもチビチビ飲みつつ、どうぞ一息入れながらお付き合いくださいませ。
レガシーIT人材とデジタル人材とを見分ける1丁目1番地は、今更ながら「URL」の豆知識かと思いつきましたので、この機会に再確認してみましょう。
皆さんご存じの「URL」とは。
Uniform Resource Locator - Wikipedia
Uniform Resource Locator(ユニフォーム リソース ロケータ、URL)または、統一資源位置指定子(とういつしげんいちしていし)とは、インターネット上のリソース(資源)を特定するための形式的な記号の並び。
~中略~
ティム・バーナーズ=リーが1991年に発表した論文[要文献特定詳細情報]でUniversal Resource Locatorと命名し、初期はその名が使われたが[1]、現在の正式名称は、「Uniform Resource Locator」である。
URLを含む一般概念としてURIがある[2]。
試験に出そうなので、違いを記載しておきましょう。
L:URLocator/場所
I:URIdentifiers/識別子
Webサイトすなわち World Wide Web における「場所」のことですから、総称して URL なんだろうということは確かでしょうけれども、「識別子」と言われるとさらに詳細な「地点」のようなものだろうということで、URI という概念を覚えておいて損はないでしょう。
ちなみに、レガシーIT人材の中にはいまだにWebサイトのことを「ホームページ(略してHP)」と呼ぶ方がいらっしゃるので、デジタル人材と識別する意味でも「場所」の概念を持っていることは役立つはずです。※Webブラウザ起動時のホームページやWebサイトのトップページもホームなので混乱必死
「デジタル人材」なら URL と URI の違いぐらいは知っておきたい
もとい
学問的な説明が苦手な方向けには、
このアドレスも
https://waha-transformer.com/
このアドレスも
mailto:example@waha-transformer.com
URLです。※ここは言い切る
メールアプリケーションにリンクする“mailto”が付くだけでメールアドレスがURLになることは、レガシーIT人材がほぼ知らないであろうことの豆知識だったりします。
実はそれだけで十分なのですが、なぜかインターネット業界には
https://waha-transformer.com/
との相対的な関係から
https://waha-transformer.com/index.html
になると、「ファイル名まで指定する後者はURIだからそう言ってくれないと何を指しているのかわからない」と言うITエンジニアがいるかもしれません。
もしあなたがレガシーIT人材だったなら URL など気にすることはないでしょうし、前記の例であれば表示されるページは変わりません。もちろん、Webブラウザによる警告なども表示されないので何の問題もありません。
でも、レガシーIT人材からデジタル人材に進化して、ブイブイDXをやりたいたいあなたなら、ファイル名の有無などは当然気になるはずですし、よりによってURLのコピペに失敗してこんな結果になってしまったならなおさらですね。
それではさらにもう一つ、下記リンクをクリックして、Webブラウザのアドレスボックスに表示されたURLを確認してみてください。
てっきり
https://waha-transformer.com/
になるのかと思ったら
https://waha-transformer.com/?utm_source=idearu&utm_medium=referral&utm_campaign=220428_waha
になっていませんか?
ハイパーリンクについてはマウスオーバーするだけで、Webブラウザのステータスバーに URI が表示されたはずですが、レガシーIT人材はそんな機能など知る由もありません。
後者については「?」以降の文字列が、URLのパラメーター(この部分を語りたい時に URI と言うとカッコイイのかも)となって追記されています。
この場合は、Webサイトのアクセスログ解析ツールでそのページを解析する時に、どこからどんなキャンペーンリンクをクリックした訪問なのかが識別できるようになっているわけです。
試しに、以前の記事で紹介した書籍「コンサル一年目が学ぶこと」を、Google検索から Amazon に飛んでみて、表示されたURLを見てみましょう。
注)検索結果をクリックした時の URL は変わり得るものなので、全く同じではない場合あり
Google検索結果だと(オーガニック)
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%AB%E4%B8%80%E5%B9%B4%E7%9B%AE%E3%81
%8C%E5%AD%A6%E3%81%B6%E3%81%93%E3%81%A8-%E5%A4%A7%E7%9F%B3-%E5%93%B2%E4%B9%8B/dp/4799315323
Google検索広告経由だと(ペイド)
https://www.amazon.co.jp/s?k=%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%AB+%E4%B8%80+%E5%B9%B4+%E7%9B%AE+
%E3%81%8C+%E5%AD%A6%E3%81%B6+%E3%81%93%E3%81%A8&adgrpid=89884031168&gclid=Cj0KCQjw29CRBhCUAR
IsAOboZbIxOHe1ZSnBXRcCSQ56kt9wHAFbN7FCioRpcUJ1nIPvf3G3wz0jSn4aAskbEALw_wcB&hvadid=553974437471
&hvdev=c&hvlocphy=1009318&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=5706378058651771743&hvtargid=kwd-416077613251
&hydadcr=27493_14478962&jp-ad-ap=0&tag=googhydr-22&ref=pd_sl_4mtzvpikut_e
Amazon のURL構造を知っているデジタル人材なら、前記のどちらのURLもシェアしたりしませんよね?
ややこしい日本語URLでシェアしてしまい、「アフィリエイトID付きでシェアすんな」みたいな疑義をかけられるなどもっての外だからです。
商品詳細ページ本体のURL
https://www.amazon.co.jp/dp/4799315323
オーガニック検索経由だと[商品名+商品ページ]でしたが、赤文字にしたように[商品ページ]だけで要を満たせることは知っておいていただけるとよいでしょう。
このように、URLをシェアする時はくれぐれも注意しましょう。
広告をクリックしたことを表すような余計なパラメーターが付いたままだったりすると、シェアされた URL を見たデジタル人材からは一目瞭然、「デジタル人材のフリしたレガシーIT人材だったのね」と、余計な印象を持たせてしまうことが少なくありませんので。
特に、メールなどでURLを送る場合は、何も考えずにクリックしてしまう詐欺被害者予備軍がこの世界にはたくさんいることにも想像を巡らせて、せめてページタイトルを添えるなどして、受け手に「クリック詐欺か?」などの不信感を与えないように配慮したいものです。
千本ノックのつもりで、最後にもう一丁クリックしてみましょう。
https://www.unirita.co.jp/products/waha.html
先の例と同じで、リンクテキストとは違うページ:URLが表示されましたよね?
しかも、ハイパーリンクをマウスオーバーした時は、テキストリンクと同じ URI のはずだったのにぃ~!
記載した~ /waha.html というページにはリダイレクトの構文が仕込んであり、「このページにやってきたら有無を言わさず https://waha-transformer.com に転送」となっていたわけです。
なぜ「デジタル人材」はURLを意識できないといけないのか?
その問いに対してとっても乱暴に答えるなら、
「スマホアプリだってそのアプリに最適化されたWebブラウザみたいなものだから」
となるのでしょう。
スマホアプリだって専用ブラウザだから裏側ではURL≒表示コンテンツが遷移する
これは筆者が過去職でスマホアプリ開発にチラッとだけ携わった時に、インフラからDB・AP開発・ビッグデータ解析まで何でも爆速にこなしてしまうスーパーITエンジニアから賜ったお言葉です。
なにせ、5人で半年=単純計算で30人月と見積もったものを、スーパーITエンジニアたった一人で実行すると1カ月(精度が高く期待値を超えてくる!)で自主検査まで終えてしまえるぐらいの逸材でしたから、相当はしょっているとは言え、とってもわかりやすく説明してくれたのでした。
以上、レガシーIT人材がデジタル人材に進化するための第一歩として「URL」にまつわる豆知識としてみましたが、皆さんのお役に立ちそうでしょうか?
学問的には URL であっても現実社会の中にはこのような相違点が多々あるのですから、URL と URI の違いにこだわる方々にも相応のリスペクトを示したいと考える今日この頃です。
本記事をご覧いただいて、
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執筆者情報:
ユニリタ Waha! Transformer チーム
株式会社ユニリタ ITイノベーション部
PM・SEに限らず多様な経験・知見を持ったメンバーが、「データ活用」という情報システム部門の一丁目一番地でお役に立つべく集められました。
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