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顧客起点のDXとは ~データやデジタル技術を活用し、カスタマーサクセスの実現を~

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新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の影響を受け、日本企業はDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に取り組んできました。電通デジタルの調べによると、DXに着手している企業の割合は74%に達し、2018年度より11%も増加しています。[注1]

DXに向けた取り組みのなかでも、顧客獲得やカスタマーサクセスの観点で注目を集めているのが、「顧客起点のDX」です。この記事では、顧客起点のDXの必要性やメリット、カスタマーサクセスとの関係について解説します。

そもそもDXとは?データやデジタル技術を活用し、ビジネスモデルを変容させること

DX(デジタルトランスフォーメーション、Digital Transformation)とは、データやデジタル技術を活用し、ビジネスモデルを変容させること(Transformation)を意味します。実際に経済産業省の「DX推進指標」でも、DXは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。[注2]

つまり、DXは「IT化」や「IT導入」とイコールではありません。製品やサービスの競争優位性を高めたり、ビジネスモデルを大きく変革したりするための手段として、IT化やIT導入を進める取り組みをDXと呼びます。

顧客起点のDXとは?「CtoBアプローチ」でのデジタル化の必要性

DXのなかでも、顧客起点のDXが近年注目を集めています。従来の顧客へのアプローチは、BtoCに代表されるように企業が広告活動や営業活動のなかで媒体を通じ、顧客に商品やサービスの情報を一方的に提供するものでした。しかし、スマホやSNSが普及した今、情報を取捨選択し商品やサービスを選ぶのはむしろ顧客側であり、顧客を起点とする「CtoBアプローチ」が求められています。DXに向けた取り組みを進める際も、「顧客にとっての本当の利便性はなにか」「顧客はどんな価値や体験を求めているか」といった視点に立つことが大切です。

顧客起点のDXの取り組み事例2つ

顧客起点のDXの意味を詳しく説明するため、実際の取り組み事例を2つ紹介します。

営業部と製品企画部をプラットフォーム上で統合

Y社の事例では、営業部と製品企画部の連携がとぼしく、顧客データベースと製品データベースが分離していました。そのため、「営業部が顧客から問い合わせを受けたが、製品情報の提供が遅れる」「製品情報を更新しても、営業部がタイムリーに利用できない」といった課題がありました。そこで、ERPパッケージを導入することにより、顧客データと製品データを一元管理し、営業部・製品企画部それぞれから自在にアクセスできるようにデジタル化を進めました。

リアル店舗で獲得したファンをECで活かす

ECとリアル店舗の両方を運用するZ社では、新型コロナの影響を受け、店舗の休業や営業時間短縮を強いられていました。そのような中、リアル店舗で獲得したファンを逃さないため、店舗とECの顧客データを連携するプラットフォームを構築し、オフラインとオンラインを区別しない顧客体験の提供を目指しました。

企業が顧客起点のDXに取り組むべき2つの理由

なぜ、多くの企業が顧客起点のDXに取り組みはじめているのでしょうか。顧客起点のDXに取り組む2つのメリットを解説します。

顧客が求めている体験を提供することで、満足度を高められる

冒頭で述べたように、スマホやSNSの普及によって顧客は自ら商品やサービスの情報を取捨選択し、自らの価値観に合うものを選ぶようになりました。企業のマーケティングやプロモーションも、顧客へ一方的に情報を提供するのではなく、顧客が自ら選びたくなるような価値や体験をデザインすることに舵を切っています。顧客起点のDXは、そのための大きな武器になります。

とくに注目を集めているのが、顧客の行動データの活用です。顧客の閲覧履歴や購買履歴などの行動データを分析し、必要な商品を必要なタイミングで提供する仕組みをつくることで、顧客を感動させ、競合他社に対する優位性を得ることができます。

オフラインとオンラインを融合するOMOを実現できる

OMO(Online merges with Offline)とは、リアル店舗をはじめとしたオフラインと、ECなどのオンラインを融合させる施策を意味します。リアル店舗とECの顧客データの連携により、「リアル店舗で買った商品の情報をECサイトで確認する」「オンラインで見つけた商品をリアル店舗で確認する」など、オフラインとオンラインの垣根を超えた顧客体験を創出できます。また、新型コロナの影響を受けリアル店舗の休業や事業縮小を強いられている企業でも、OMOの実現によってリアル店舗の強みをオンラインで活かすことが可能です。

顧客起点のDX推進の課題は「スキル・人材不足」

しかし、顧客起点のDX推進に苦労する企業も少なくありません。DX推進のもっとも大きな障壁が、「スキル・人材不足」です。電通デジタルの調べによると、2020年におけるDXの推進上の障壁として、もっとも多い回答が寄せられたのが「スキルや人材不足」でした。内訳としては、「自社内で育成を担える人材が乏しい」が33%、「自社で育成するための教育プログラムや教育機会が乏しい」が23%で、DX推進の必要性を理解しつつも人材やスキルの面で課題を感じる企業が少なくありません。[注1]顧客起点のDXの実現のため、DX推進を担う組織体制づくりや、ITスキルが十分でない企業でも導入できるプラットフォームの活用など、課題解決に向けた努力が求められるのも現状です。

DXとカスタマーサクセスの関係は?DX推進はLTV最大化の第一歩

DXの推進は、カスタマーサクセス(CS)の実現とも無関係ではありません。カスタマーサクセスとは、購買プロセスを通じて顧客が成功体験を得られるようサポートし、顧客を感動させることを意味します。カスタマーサクセスの実現により、顧客のロイヤルティ(愛着)を高め、商品やサービスを継続利用してもらえるため、顧客生涯価値(LTV)の最大化につながります。顧客のニーズが多様化するなかで、顧客を感動させる体験を提供しつづけるには、顧客の行動データの分析など、データやデジタル技術の活用が必要不可欠です。そのため、DXの推進はカスタマーサクセスの分野でも大きく貢献します。

顧客起点のDXを推進し、カスタマーサクセスの実現を

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データやデジタル技術を活用し、ビジネスモデルを変容させることを意味します。スマホやSNSの普及によって、顧客の購買プロセスが大きく変化したため、顧客起点のDXの推進が必要です。また、顧客起点のDXは、カスタマーサクセスの実現にもつながります。

「カスタマーサクセスとは」をわかりやすく解説
カスタマーサクセスが注目される理由、カスタマーサクセスの効果や実践する上で重要なことをご紹介しています。

とくに、顧客の行動データの分析など、データやデジタル技術の活用によって、顧客の成功体験を創出し、顧客を感動させられるカスタマーサービスの提供が可能になります。顧客データの一元管理なら、カスタマーサクセスの支援プラットフォーム「Growwwing(グローウィング)」の導入をぜひ検討してください。

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[注1] 株式会社電通デジタル:日本企業のDXはコロナ禍で加速するも推進の障壁はDX人材の育成 -日本企業のデジタルトランスフォーメーション調査2020年版を発表-
https://www.dentsudigital.co.jp/release/2020/1218-000737/

[注2] 経済産業省:「DX 推進指標」とそのガイダンス
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003-1.pdf

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