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コロナ禍により、社外はもちろん社内からの問い合わせが対面からオンライン中心へとシフトしているいま、クラウドで提供されるヘルプデスクツールの採用が加速しています。
今回は、ヘルプデスクツールを導入することによるメリット、選定時のポイント、そしておすすめのヘルプデスクツール10種をご紹介します。
目次
ヘルプデスクツールとは、社内外からの問い合わせに対応するヘルプデスク業務をスムーズにし、効率化するために、過去の問い合わせ履歴やマニュアルを参照できたり、問い合わせごとのステータスを管理できたりといった、ヘルプデスク業務をサポートしてくれる機能を持つソフトウェアを指します。
ヘルプデスクツールには、大きく分けると「問い合わせの一元管理」が機能の中心になっているものと、「メール、チャット、コミュニティ」の機能に特化したものの2種類があります。
どちらのタイプを導入するかは、自社で抱えるヘルプデスク業務における課題によります。例えば、すでに数多くの問い合わせが寄せられている状態で、対応漏れなどを解消したい場合は「問い合わせの一元管理」型を、似たような問い合わせが多く、無駄な対応業務が発生しているという場合は「メール、チャット、コミュニティ」特化型を選ぶと良いでしょう。
ヘルプデスクツールを導入・活用することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
まずは、ヘルプデスクの業務効率化です。ヘルプデスクツールの活用で業務を効率化できる理由は、以下の3点です。
ヘルプデスクツールには、キーワードや期日などの条件を設定しておくと、顧客や従業員といったユーザーに対してメールを送信したり、ヘルプデスク担当者を自動で振り分けたり、アラートを出したりといった機能が付いています。これらをうまく活用することで、業務を自動化することができるため、空いた時間をより重要な業務に充てるなど、業務効率化を実現できます。
ヘルプデスクツールには、メールで問い合わせに回答する際に、そのまま利用したり改変したりして送信できるテンプレートが付いているものもあります。これを活用することで、メールの文面を一から考えるのにかかる手間と時間を節約でき、業務効率化につながります。
ヘルプデスクツールにアクセスすれば、誰でも問い合わせ内容や対応状況などを確認できるため、同じヘルプデスク担当のメンバーや、エスカレーション先の他部署のメンバーなどに口頭で引き継ぎを行う手間が省けます。また、口頭で説明する際に生じがちな伝え間違いや省略などがなくなり、より正確にそのままの状況を把握してもらいやすくなります。
ヘルプデスクツールを利用して業務を行っていると、顧客情報や対応状況などのデータが蓄積されていきます。これらを分析することで、ヘルプデスク業務を改善し、より良いサービスの提供につなげることが可能です。
例えば、問い合わせが集中するタイミングを把握し、何人で対応するのが最適なのかを分析したり、1件の問い合わせへの平均の対応時間を割り出したり、一時回答率、一時解決率などを把握したりして、今後の目標設定に活かすといった活用が可能です。
ヘルプデスクツールに残された対応履歴などのデータを活用すれば、各担当者が何件の問い合わせに対応したのか、顧客満足度はどうかといったことを数値で把握できるため、公正な人事評価にもつながります。
客観的な評価が難しく、人事評価が主観的なものになりやすいヘルプデスク業務の人事評価を改善することができます。
このようにメリットの多いヘルプデスクツールですが、機能もさまざまな数多くのヘルプデスクツールの中から、効果が期待できるものを選ぶには、どのような点に注意したら良いのでしょうか。
主に以下の3つのポイントが大切です。
まずは、属人化を解消できるような機能を搭載したヘルプデスクツールを選定することが重要です。
ヘルプデスク業務は、難易度の高い問い合わせへの対応が、知識の豊富な経験年数の長いベテランや優秀なメンバーなどに偏り、それらの担当者にさらにナレッジが蓄積されて属人化が進みがちです。
こうした属人化を解消できるよう、例えば、ナレッジの蓄積や情報共有のための機能が充実したヘルプデスクツールを選ぶと良いでしょう。各メンバーのタスクを可視化できるものを選ぶことも重要です。
前項とも関連しますが、入社したばかりの新人と、何年もヘルプデスク業務に就いているベテランのメンバーとで、同じ問い合わせへの対応レベルが異なってしまうことは好ましくありません。対応者によってサービス品質にバラツキがあれば、低品質の対応を受けたユーザーからのクレームにもつながりかねず、サービスに対する信頼性が低下します。
対応フローを設定できたりテンプレートが用意されていたりと、対応品質の標準化のための機能が搭載されたヘルプデスクツールを選びましょう。
「ヘルプデスクツールによるメリット」でもお伝えしたように、ヘルプデスクツールを活用して業務を効率化するためには、定型業務などを自動化することが大切です。
リリース作業の自動化や、構成情報の自動収集などの機能があったり、FAQやチャットボットなどを作成してユーザーの自己解決を促すような機能が搭載されていたりするヘルプデスクツールを選ぶと良いでしょう。
上記のような条件を満たす、おすすめのヘルプデスクツールを厳選して10点、ご紹介します。
なお、「ヘルプデスクツールとは」でお伝えしたように、「問い合わせの一元管理」型と「メール、チャット、コミュニティ」特化型に分けてご紹介します。
まずは、「問い合わせの一元管理」型のおすすめヘルプデスクツール5選です。
「問い合わせの一元管理」型は、すでに問い合わせ件数が多数寄せられる状態で、1件1件の問い合わせを管理し、データの蓄積・分析・活用がしたいという場合や、対応の漏れをなくしたり、対応品質を向上させたいといった場合に導入をおすすめします。
LMIS(エルミス)は、データ活用領域、ITシステム運用管理領域のパッケージソフトウェア開発・販売・サポートなどを手がける株式会社ユニリタが、2011年よりサービスを開始したクラウド型のヘルプデスクツールです。Salesforceを基盤としており、サービスマネジメントの活用領域をヘルプデスクから社内へと拡大していく前提で利用できます。
サービス開始から10年が経過し、10周年記念サイトをオープンしています。
受賞歴が多く、2020年には、「ITトレンド2020年間ランキング」のサービスデスクツールで1位を獲得。「ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2020」では「ベスト社会貢献賞」を受賞。
また、2021年には「ASPIC IoT・AI・クラウドアワード2021」では「運用部門 経営改革貢献賞」を、日本サブスクリプションビジネス対象2021」では企業向け部門の特別賞を受賞し、さらに2022年4月には「ITreview Grid Award 2022」のサービスデスク・インシデント管理部門「Leader」と、ヘルプデスク部門「High performer」の2部門で5期連続受賞しています。
https://www.zendesk.co.jp/service/
Zendesk(ゼンデスク)は、米Zendesk社が開発・提供しているクラウド型のヘルプデスクツールです。世界160カ国で10万社以上に導入されています。日本語版は2012年5月から提供が開始されました。
チャット、メール、電話、SNSなど、ユーザーとさまざまな手段でコミュニケーションが取れ、これらのやり取り履歴が一画面に集約されるため、チャネルが変わっても同じユーザーに何度も似たような質問を繰り返して気分を害するようなことを避けられます。
事前にワークフロー設定を行うことで、業務の標準化が可能です。
Freshdesk(フレッシュデスク)は、米Freshworks Inc.が提供するクラウド型のヘルプデスクツールです。導入企業数は5万社以上。
受信したチャットやメール、電話などはすべてチケットへ変換され、チケットを完了させるとポイントが発行されます。このポイントをゲーム感覚でためながら業務が行えるため、パートやアルバイトなどを多数、雇用して展開する大規模はヘルプデスクセンターなどにおすすめです。
https://www.manageengine.jp/products/ServiceDesk_Plus/
ServiceDesk Plus(サービスデスク・プラス)は、インドの多国籍テクノロジー会社であるZoho Corporation(ゾーホー・コーポレーション)が提供するヘルプデスクツールです。同社はもともと、米国のベル研究所の技術者3名が米国で設立したものです。日本法人であるゾーホージャパン株式会社は、2001年9月に設立されました。
「LMIS」と同様にITサービスマネジメントに沿ったヘルプデスクツールで、ITサービスマネジメントのベストプラクティスであるITILに準拠したプロセスに対応しています。
また、クラウド版のヘルプデスクツールが多い中、ServicedeskPlusにはオンプレミス版も用意されています。
https://www.servicenow.co.jp/products/itsm.html
ServiceNow(サービス・ナウ)は、米ServiceNow,Inc.が提供するクラウド型のヘルプデスクツールです。Now Platformというプラットフォームを中核に、ヘルプデスクツールのほかにもさまざまなサービスが提供されています。
ServiceNow,Inc.は、Flexera社が2020年に行った「ソフトウェア/アプリケーションのIT積極投資調査」でAmazon Web Services、Microsoftに続く3位にランクインしているほか、Fortune誌の「今後成長する米国企業」で1位、Forbes誌の「世界で最も革新的な企業」でも1位を獲得するなど、いま最も成長しているグローバル企業といえます。
ServiceNow(サービス・ナウ)は、ヘルプデスク業務のほか、社内の属人化しがちなさまざまな業務をデジタルでワークフロー化することで平準化し、インターネット環境さえあればどこからでも仕事ができる環境を実現します。
つづいて、メール、チャット、コミュニティ特化型のおすすめヘルプデスクツール5つをご紹介いたします。
メール、チャット、コミュニティ特化型は、問い合わせ件数は多いものの、人が個別に対応する必要がないような簡単で似たような内容が多く、業務が非効率になっているというケースで導入するのがおすすめです。
commune(コミューン)は、コミューン株式会社が提供する国産のコミュニケーションツールで、カスタマーサクセスでの活用が想定されていますが、「メール、チャット、コミュニティ特化型」のヘルプデスクツールとしても利用できます。
メールやQ&A、コミュニティ、トレーニング、ナレッジベース、アプリ、イベントといった、ユーザーとのさまざまなコミュニケーション手段が集約されており、これらによるコミュニケーションのデータを分析することで、アクションを最適化することが可能です。
「ITreview Grid Award 2022 Winter」で、オンラインコミュニティ部門「Leader」、カスタマーサクセス部門「High Performer」、CDP(カスタマーデータプラットフォーム)部門「High Performer」の3部門を受賞しました。
Flipdesk(フリップデスク)は、株式会社フリップデスクが提供する国産のWeb接客ツールで、ヘルプデスクツールとしても活用できます。Webサイト訪問者の情報を蓄積し、各ユーザーの状況に合った最適な接客を行い、CV・CVR・顧客単価を向上するための機能が搭載されています。
1,000社、1,300サイト以上で導入されており、「ITreview Grid Award 2022 Spring」で8期、2年連続「Leader」を受賞しています。
https://mailwise.cybozu.co.jp/
Mailwise(メールワイズ)は、業務アプリ構築クラウドサービス「Kintone」で有名なサイボウズ株式会社が提供する国産のメール共有・配信システムで、ヘルプデスクのメール対応にも活用できます。もともと、同社の社内でメール業務の効率化のために開発されたシステムです。導入者数は1万2,000社以上
一般的なメールの機能のほか、チームでメール業務を効率的に行うための、お客様情報や対応履歴、コメント機能、返答文テンプレートといったさまざまな機能が搭載されています。
1ユーザー当たり月額500円、2ユーザーから1カ月単位で利用開始できるため、スモールスタートしたい企業に向いています。
Chat Plus(チャットプラス)はチャットプラス株式会社が提供する国産のAI塔載型チャットツールです。Webサイト運営者向けのツールとなっており、Webサイトでのチャット対応の多いヘルプデスク業務にも活用できます。
Q&AはExcelで手軽に管理しつつ、AI搭載で表記揺れに対応できる高精度な回答が特長で、過去の回答データを活用することで簡易的に回答精度を向上することができます。
Mail Dealer(メールディーラー)は、メール配信システム「配配メール」や経費精算システム「楽楽精算」などで知られる株式会社ラクスが2001年4月より提供している国産の統合メールサポートシステムです。ヘルプデスク業務におけるメール対応が多く、メール対応・管理に悩む企業にも活用できるツールです。メール共有管理システムでは13年連続売り上げシェアNo.1を誇ります。
メールの問い合わせ窓口が複数あり、対応や管理が煩雑で悩んでいる企業などにおすすめです。
ヘルプデスクツールの概要と導入するメリット、選ぶ時のポイント、おすすめのヘルプデスクツールを10点をご紹介しました。
一定以上の規模でヘルプデスク業務を行っている企業では、ヘルプデスクツールを導入することで属人化の解消や業務効率化などを実現できます。まだ導入されていない場合は、この機会に検討されてみてはいかがでしょうか。
ユニリタでは、上でもご紹介した「LMIS(エルミス)」を提供しております。お客様ごとにご利用サービスとシステム構成を細かく把握したり、最適化した情報発信を行ったりすることが可能です。無料体験版もご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
「LMIS」は、インシデント管理をはじめ、ヘルプデスク業務やITIL導入といったさまざまな業務の課題を解決します。
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