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データを正確かつスピーディに共有できていますか? ~Excelによるデータ共有の問題点~

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こんにちは。

前回の記事「何が問題?Excelレポート更新作業の属人化」はExcelレポートの属人化の問題と対策について書きましたが、今回はExcelレポートを使ってデータあるいは情報を共有する場合の問題点にスポットを当てたいと思います。

データは正しく共有できていますか?

ビジネスソフトとしてインストールされていないPCを探す方が大変なくらい浸透しているExcelを、個人のデスクトップやローカルドライブで完結する利用形態ではではなく、業績などの定型データを更新するなどして共有するには、多くの手間を要するといった問題が内在しているのではないでしょうか。

共有フォルダーにあるExcelファイルを閲覧している時にに、誤って delete キーを押してデータを消してしまったりすることはないでしょうか?もしくはキーを押してしまって、いつの間にか値が変わってしまうといったことはありませんか? 

データのあるセルが少なかったり、計算式が入っているセルて計算結果がおかしくなったりしてくれれば誤操作に気が付くこともできます。

ところが、スクロールしないとすべて表示されないようなExcelシートのセル1つのデータを書き換えてしまった場合、どこかの数値が変わっていることに気が付かないこともよくあります。Excel終了時に更新がされているので「保存するかの確認が出るから、間違えて更新してしまってもわかるだろう」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そうはいかないのです。保存されたExcelを開いてどこかのセルをダブルクリックするか[F2]キーで編集もウードにしてみてください。そしてそのまま何も変更せずExcelを閉じようとすると、変更されたから保存しますか?とメッセージが表示されます。そんな場合でも、データを見ているときに計算式や値を更新してしまったのかは一見わかりません。最初は慎重に変更していたかどうか確認していた人も、そのうち確認を忘れ、保存したり保存しなかったりと、驚くほど曖昧な判断で人間は行動してしまうのです。勢いで上書き保存してしまったり、意図をもって変更したのに保存し忘れてしまうというチョンボは、実は結構な頻度で発生しているのではないでしょうか?

問題1:意図せずにデータを更新してしまっている?

このような問題は、個人利用のExcelなら被害範囲は狭くて済むからいいのです(いや、あまりよくないのですが、個人的な作り直しとかは「がんばれ!ワタシ」でなんとか…)。

ところが、チームや部門、会社全体、さらには会社同士でExcelのデータを共有しているなら、人様に迷惑をかけてしまうことになってしまいます。

例えば、

  • 売上実績のExcelレポートを共有フォルダーにアップしていたら、誰かが誤った数値を入れて上書き保存してしまった

のように、せっかく共有しているデータがいつの間にか書き換わってしまい、最悪の場合は正確なデータを探し出すというムダな作業を発生させてしまいます。

まだ社内であればいいですが、取引先との共有データが変わってしまっては大問題です。このため社外とのやり取りでは、Excelファイルに書き込みパスワードを設定して、閲覧だけなら読み取り専用にしてもらう。それでも誤操作が無くならないならPDFで保存してから共有するなど、単なるPDFファイル作成ツールとなってしまっている場合も少なくないのではないでしょうか。

ちなみに、IT分野でよくあるExcelベースの「インシデント報告書」のように、一つのファイルを複数の当事者がそれぞれ更新して完成させるような場合は、書き換わりの問題はさほど大きな影響がないはずです。そもそもが定量データよりもテキストベースのドキュメントであり、当事者がお互いに加筆修正し合うことが前提ですから、各人が更新するたびに当事者間で確認してもらう運用であろうこともあり、誤って更新してしまう箇所が最小限で済むはずだからです。それでも不安な場合は、複数メンバー間の手作業である以上、サーバーベースで変更履歴が管理できるようなドキュメント管理もしくはインシデント管理等のツールを使った方が安心かつ情報流通面でも効果的でしょう。

※ユニリタにもインシデント管理ができるITサービスマネジメントツール「LMIS」がありますので、ぜひご参考ください。

問題2:そのExcel互換機能、本当に正しい?

意外とやっかいな問題が、Excelの互換機能を持ったソフトウェアを利用している場合です。

表計算(カルク)のデファクトスタンダードツールとなったExcelのファイル保存形式には、さまざまな互換ツール・対応ソフトウェアが存在します。ところがどっこい、当然のことながらこれらのツールのほとんどは100%互換ではないはずです。

100%%ではないにしろ、有償のツールのカバー率はそれなりに高いでしょうから問題にはなりにくいはずですが、無償のツールはそれなりに危険なはずです。

最近はメールに添付されているExcelファイルをスマホやタブレットで見ている方がいるかと思いますが、そのExcelファイル、ちゃんと正しいデータが表示されていますか?一部の互換ツールには、関数どころか計算式さえ正しく変換できないものがあるので要注意です。かくいう私も、メールで送られてきたExcelファイルをスマホで開いたところ間違ったデータが表示され、危なく問題になりそうなことがありました。

問題3:どのファイルが最新版なのか分からない!

もう一つ問題なのが、Excelレポートを共有(他の人が閲覧するため配布)する際に、複数メンバーが同じExcelファイルを更新することで、どのファイルが最新の正しいデータなのかわからなくなってしまうことが起きえることです。

会議とかで、以下のようなやりとり見たことありませんか?

  • Aさん:「下記フォルダーのExcelファイルをご覧ください。<xxxx.xlsx>ですが…」
  • Bさん:「Cさんからメールでいただいたファイルとデータが違うようですが?」
  • Aさん:「あ、それは古いファイルです。最新版<xxxx.xlsx>は届いていませんか?」
  • Bさん:「最新版?届いていませんけど?」

このように、Excelレポートの更新・共有を行うと、

  • ①Excelレポート更新:最新データてExcelレポートを更新
  • ②Excelレポート共有:①で作成したExcelレポートをメール添付で送ったり、共有フォルダーで配布
  • ③Excelレポート閲覧:②のレポートを受け取って閲覧

といったそれぞれのフェーズで、複数の人の手作業が介在します。①、②、③とすんなり何事もなければよいのでしょうけれども、①の段階で変更・追加が起きやすいので困りものです。

その対策としてよくあるのが、

<yyyy年m月度〇〇会議資料(Dさん修正).xlsx>

といったファイル名による最新版の管理手法です

(Dさん修正)は人名だったりyyyymmddのような日付だったりしますが、いわゆる誰かが最初のファイルを修正しましたよということですね。で、こういうファイルが頻繁に増えてくると起きるのが、最新版の正しいファイルが肝心な人に届かないという事態です。

ファイルを修正した当人はどのファイルが最新かもちろんわかりますが、閲覧する人にとってはどれが最新版のただしいものなのかわかりません。最新版がメール添付等で送られていても、ローカルドライブに古いファイルしか保存していなかったから、いつまでも古いファイルを見ていたなんてことはよくあります。

また複数の人が修正を施したような場合は、さらにめんどくさい事態を引き起こします。最も新しいデータで修正しようとする人が、その一つ前のファイルを更新してくれればよいはずですが、困ったことに二つ・三つ前の版を修正してしまい、それが最新版となって流通してしまうなんてことがおき、古いデータと新しいデータが混在した最新版だが正しくないファイルができ上がるわけです。さらに、前述した①と②の作業が違う担当者だと、さらに取り違えが起きやすくなります。

常に最新版の正しいデータを共有するには

会議用のExcelレポートや、取引先とやり取りする帳票などは、しっかりとしたエビデンス:証拠となるようなデータでなければいけないはずです。そんな業務フローのゴールは、帳票やレポートの更新だけでなく、最新版の正しいデータが、その対象者に届くことです。

そのようなデータ流通本来の目的・ゴール達成には、サーバーベースのレポーティングツールが役立ちます。

レポーティングツールとはその名の通り、確定したデータを正確に伝達するためのツールです。※ただし、学生さんが先生に提出するレポート作成のお役には立てません。

帳票ツールやBIツールと似たところもありますが、レポーティングツールは確定データの伝達に特化したツールです。レポートを作成・更新するだけでなく、更新版のレポートを対象者に配信・共有したり、最新の情報・データを正しく共有するための機能が実装されているものが多くなっています。定型化したレポートの作成から配信まで情報システム化することで、Excel運用時には人手が介在することで発生していた、カオスから解放されるようになります。

Excel運用と比べた時のレポーティングツールをあげてみましょう。

  • データの配布後に誤って更新されるようなことがなくなり、常に最新の正しい情報・データが共有できる
  • PCのWebブラウザやモバイルデバイスでレポートが閲覧できるようになることで、最新情報を共有する時間的なタイムラグが防げる
  • 配信済みのデータが追って更新されても、再配信によって常に最新情報が届けられるようになる

さらには、レポート更新・配布フロー機械化・自動化されることにより、人手を介さずにデータを提供できるようになるため、 

  • レポート更新・共有の煩雑さから関係者を開放
  • 短時間でレポートを提供
  • レポート更新作業の属人化を防止

 といったメリットもあります。

レポーティングツールを利用して、常に最新の正確な情報・データを共有し、ビジネスをスピードアップしてみるのはいかがでしょうか?

ユニリタにも、導入・運用の簡単なレポーティングツール「Report & Form Warehouse(R&FW)」がありますので、合わせてご覧ください。

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