
データドリブン経営の前提として考えるMVV:ミッション・ビジョン・バリューと戦略・戦術・戦法
皆さんの会社でも毎月特定の日付近辺になると、経営企画や営業推進、経理や人事などの各部門で、何らかのExcelレポート更新に追われてる姿が風物詩になっていませんか?
なんて光景をみたことがあるのでないでしょうか。会社によって色々なExcelレポートがあると思いますが、よくあるのが月初の会議等に必要な前月までの売上予実等の数値をまとめた報告資料の準備です。Excel帳票に限らず、何らかの方法で管理している帳票があるはずです。
毎月同じような内容で更新されるはずですが、Excelレポート作成でてんてこ舞いになるところまでが業務フロー化されるなど、毎月のように担当者が苦労しているなんてのもよく聞く話です。
なぜでしょうか?
Excelは非常に使い勝手のいい「個人用」の表計算ソフトです。表計算だけでなく、昭和の頃から日本のビジネス現場に根付いている帳票作成もできてしまうあたりは、日本企業にあるPCの中で、インストールされていないPCを探す方が難しいくらいの状況になっています。
そんな状況ですから、
のような流れになってしまうのは、担当者個々人に業務が紐づきやすく情報システム化が苦手な日本では、ある意味当然の結末でした。ところがどっこいこれが問題の始まりです。Excelで担当者個人が更新できるということは、その担当者にお願いすればギリギリまで待ってもらって修正したりすることも可能なわけです。
「売上の確定が遅れているからちょっと待って!」
とか
「その数字間違ってる、今修正しているからそっち使って!」
などという声が飛んできて、明日の会議までに間に合わない!!と嘆きながら残業していたりしませんか?
また、
「ちょっとこの数字見たいから、ここをこんな風に変えてみて。Excelだからちゃちゃっとできるでしょ?!」
と、上司から言われて泣く泣く直しているなんてこともよく聞く話です。
さらに厄介なのは、確定しないデータだけではありません。
はじめは一つのDBテーブルやCSVのデータだけだったのが、全社統合の数値が見たいから、財務会計システムと販売管理システム、あとは別途Excelで管理している予算のデータを組み合わせて集計、表だけじゃわからないからグラフも作って、さらにはここのセルの数値を変えたら来月の予算シミュレーションを出してなど、簡単な設定だけではできないExcelレポートの肥大化も臨機応変に進んでいきます。
そんなところまで簡単に設定できないツールだったら、「Excelではできません。情報システムを導入してください!」と返せるのでしょうけれども、情報システム部門に依頼するまでもなく、かなりの範囲でなんでもできてしまうのがExcelだったりするのです。
なんでも? おいおい言いすぎだろ、という方もいらっしゃると思いますが、Googleで「Excelゲーム」を検索してみてください。Excelを使った驚くべきプログラムの数々がネットに公開されています。
Excel定型帳票に対するモロモロのカスタマイズを全部まとめてやれ!という話しであれば、片手間ではできません。「新しい情報システムを作ってください」とかなって、情報システム部門がExcel以外の製品で構築といった話もあるかと思いますが、ほとんど思い付きで帳票の体裁や集計対象がコロコロ変わってしまうのであれば、お金がいくらあっても足りないでしょう。結果、いつまでたってもExcelに別れを告げることはできず、今月はこの修正、来月はこの追加とカスタマイズを重ねていくことにより、計算式や関数、グラフや罫線は当然として、マクロやスクリプトがバリバリの、もはや作成した本人でないと修正できない、いわゆる属人化したExcelレポートができあがります。
Excelマクロやスクリプトを使わずとも、他の誰でも更新できるようなExcelレポートが運用できている場合もあるでしょうけれども、その場合多いのが、例えば元データがどことどこにあるのかなど、データ更新フローが属人化したExcelレポートです。
例えば売上予実のExcelなら、
と、目検やコピペなど手作業によって更新しているパターンです。
この場合、更新対象のExcelファイルの1シート目などに手順書として残っていればよいのですが、担当者個人の経験知をベースに長きに渡って紆余曲折を経ながら口頭伝承されているようなケースでは、その都市伝説のようなデータ更新フローは担当者本人でないとデータの更新方法がわからない、属人化されたExcelレポートとなってしまいます。
そんなフローを思い浮かべて、「IT化しているんだから、昔より断然ラクになっているじゃないか」と感じてしまった方。
その昔とは20世紀の頃、「B4サイズの集計用紙」に30cmモノサシで罫線を引き、電卓を叩きながら数値を記入していた頃の話しではないでしょうか?その頃は逆に、B4サイズという制限がありましたから、1ページにやたらめったらと列や行を加えたりできませんでしたよん?それがExcelに変わったからと言って、人間が脳内で処理できる情報量には限界がありますし、そこに表示されている数値の意味まで変わってしまうようなカスタマイズは、めったやたらと行わない方がいい事は明白でしょう。
Excelには、集計表やグラフを簡単に表示する機能は色々ありますが、あちこちの情報システムからデータを抽出してきたり、複数のデータを統合しようとすると機能が足りず、手作業が必要になることが多いのです。手作業でも、1つのデータソースであればいいでしょうけれども、全社のデータを横断的に取ってくるなんて話しになれば、データソースが増えるのに合わせてどんどん手間も増えてしまいます。
こうなると担当者は、せっかく定型化したExcel帳票を、毎月残業して更新しなければならないという状況が完成です。人手を増やして対応しようにも、属人化しているためお手伝いでちょっと増やすといった方法では解決が難しい… そして急にその人がいなくなった時に他の人が出来ずに、1からやり直しなんてことになるわけです。
その答えの1つが、レポーティングツールの活用です。
レポーティングツールとは、データを可視化するためのツールです。企業内の様々なデータを抽出してきて、表やグラフ、図などを使って、直観的に理解できる、Excelレポートの更新を機械化・自動化できるツールです。
表やグラフ、図などを使ってレポートを作成するところまでは、Excelでも同じようなことができます。ところがレポーティングツールは、個別の情報システムに散在するデータを抽出してレポート用に加工する前準備と、更新したレポートをそのままWebブラウザなどで閲覧できる機能を有しており、レポート更新作業の機械化・自動化だけでなく、サーバーアプリケーションであることから属人化も防止でき、さらに、アクセス権を持った人がいつでも、モバイルデバイスなども使ってどこでもレポートを閲覧できるようになります。
レポーティングツールは、データの前準備からレポートの更新および配信いった一連のデータフローを機械化・自動化することができます。手作業で更新していたExcelレポートでは、データ集めたり、レポートを更新して印刷したり、Excelファイルを共有フォルダーに保存したりメール添付したりなど、レポート更新のためびに担当者や閲覧者の手間と工数がかかってしまいます。
レポーティングツールを使えば、データの閲覧者がレポートを見たいタイミングで自由に閲覧できたり、夜間などタイマー設定してレポートを更新しておいてから閲覧者に配信するなど、人手を介さずともレポートを更新・閲覧することができます。
このように定型帳票の運用・改善を属人化させないようにすることは、Excelであろうがプログラミングであろうが、データフローと帳票の設計から開発、マニュアルなどドキュメント類の整備・更新管理など、多くの工数を割くことで実現できますが、あくまでも間接業務であるならば、投資に見合った効果を得るのは難しいと言えるでしょう。
レポーティングツールによってレポート更新・閲覧プロセスが標準化・機械化・自動化できれば、それまでは目に見えなかった人的コストが大幅に圧縮できるだけでなく、レポート本来の目的である「データからトレンドを読み解く」、「問題を発見する」といった業務改善や施策立案を行うことに注力できるようになることが最大のメリットでしょう。
また、閲覧機能はPCのWebブラウザだけでなく、スマホやタブレッド等のモバイルデバイスでも閲覧可能なツールもありますので、オフィスだけでなく外出先はもちろん、工場やお店など一人一台のPCがない現場でも必要なレポートが閲覧できるようになりますから、データを活かす範囲が大幅に広がることでしょう。
例えば、外出先でお客様との商談中に取引履歴や製品在庫などを確認したり、工場では部品の在庫や各種生産指標を参照しながら作業できるようになるなど、データを活用できるようになります。
是非ともレポーティングツールを利用して、Excelレポートの属人化とお別れしていただくと共に、“新しい石油”と言われるデータのさらなる活用を実現してください。
レポーティングツールについては、UNIRITAマガジンにも掲載していますので、合わせてご覧ください。
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