前回は、「エンタープライズ企業でZabbixは使えるのか?」と題して、「Zabbix」に関する成熟度を掲載させていただきました。今回は実際に「Zabbix」を採用されたエンタープライズ企業様の取組みと効果をご紹介させていただきます。
Zabbix活用事例
お客様は2000年半ば頃にメインフレーム環境で稼働していた基幹システムをWindows環境にて再構築されました。Windows環境の信頼性も随分と上がっていた時期ではありますが、メインフレーム環境に比べると可用性が低いこともあり、再構築を担当されたメーカー系のサーバ監視ツールを採用されていました。
ジョブ管理ツールは、メインフレーム環境で利用いただいていた「A-AUTO」を移行性や運用ルールの継続を評価いただき再構築後も利用いただいています。再構築後、10年以上が経過したことで、メーカー主導で構築されたサーバ監視基盤のブラックボックス化、老朽化、更には、利用数の増加によるコストの課題などが表面化してきました。
長年、ジョブ管理運用にて「A-AUTO」を利用いただいていたこともあり、ユニリタが「A-AUTO」の監視機能として採用していた「Zabbix」をご紹介させていただきました。正直、当時はエンタープライズ企業の基幹システムで「Zabbix」が採用されるケースは決して多くありませんでした。しかし、お客様の課題を解決するには「Zabbix」の採用がベストであり、利用中の「A-AUTO」と連動した統合監視も可能になるため、ユニリタと一緒に効果を実証しながらメーカー系監視製品からの脱却を提案させていただいた事例となります。
今回の事例には幾つかの成功ポイントが存在しています。ご紹介する事例は、2014年に「Zabbix」を採用し、現在でも安定運用しています。2014年当時、データセンターやMSP事業者では「Zabbix」採用が急速に広まって効果が出ており、事例なども多数出始めていました。しかし、エンタープライズ企業の情報システム部門が採用するには、オープンソースによる「不安」という壁が存在し、採用されるケースが少ない時期でした。
Zabbix採用における成功のポイント
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ローリスク・ローコストで「課題解決」することを最優先に考えた
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効果が期待できること(課題解決)を前提に新しい技術の活用にも積極的にチャレンジ
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ベンダーに丸投げでなく、スモールスタートでベンダーと一緒に効果を確認
ユニリタでは、お客様の課題解決を目的にスモールスタートで、お客様と一緒に効果を確かめながら、既存監視ツールのリプレイスをお手伝いいたします。
また、過去に構築して「Zabbix」利用の効果を確認できているけども、最新のLTS(Long Time Support)版となるVer3.0へのバージョンアップ工数が取れないといった課題も耳にするようになりました。何れのケースにおきましても、ユニリタへご相談ください。