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データはゴミか ~石油とデータのちょっとした関係~

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筆者の実家は田舎で飲食店を営んでまして、一応昔からレジスターはあるのだけれど、数字を入力しているのを見たことがない。

  • 紙の伝票(メモ用紙の時もある)に注文を書いて、
  • お勘定お願い!と言われたら電卓で計算し、
  • レジの「入金」ボタンを押すと、キャッシュトレーがガチャンと開き、
  • お客さんから預かったお金を入れ、お釣りを渡す。

要するに金庫代わり、レシートの発行機能などは無用の長物になってしまっていますね。

営業終了後にその日の売上を集計し、支払いを確かめて、現金を勘定してから家の金庫に入れて、翌日に信用金庫の外回りの人がお金を取りに来る。
年末には地元の税理士さんが、この帳簿と紙伝票と格闘する。税金払わないといけないから、とりあえず帳簿はある。

同じ頃、店の空きスペースを間借りして、近所のおばちゃんが細々とお好み焼きを焼いていた。

ここには帳簿はなくて(時効のはずですw)、いつもお金ばかり数えていた。
一応仕入れがあり、「ツケ(掛売りね)」の常連客もいたので、出納帳(お小遣い帳?)みたいなものは見たことはある。

実家の店は弟が後を継いで何とかやっているが、それ以前、弟は一時フリーマーケットで身の回りのものを売って生計をたてていた。この時は出納帳すらなかったと思う。現金商売で数字は全てオーナー(弟)の頭の中に入っていたから。

ビジネス現場におけるデータ活用の必要性とITの必要性

当然、これらの商売の現場ではITなんて出てこない。

(以下、妄想)
弟が店を継いで有限会社化し、支店?も出した頃からパソコンで経理を始めた。有限会社とはいえ決算はしないといけないから。でも、SAPじゃない。
ここで、初めてデータらしきものが溜まってくるが、基本は決算以外には使っていない。
ワンマン社長なので、戦略も戦術もすべて彼の頭の中にあるから。弟の名誉のために別の言い方をすると、現場を見ていて、店のことは人も含めて全て把握しているから、決算のためのデータなんて利用価値が無い。それで売上が増えるくらいなら苦労はしないから。

5年後、直営20店舗になって(そんな計画はないが)、経理担当を雇うようになったら、事務処理の省力化のために会計ソフトを導入することになるだろう。(再掲:SAPじゃない。)

10年後、100店舗体制になって(そんな計画はないが)、兄が取締役経営企画部長、兼、情報システム部長になったら(そんな計画もないが)、経営効率化のために管理会計を初めとする情報システムに力を入れることだろう。

20年後、グローバル5000店舗体制になって(・・・)、兄が専務取締役 CIO 兼 CMOになったら(・・・)、事業の拡大や社会貢献のためにITとデータの活用を真剣に考えるだろう。

(以上、妄想)

蓄積するデータとIT

組織が成長・拡大するにつれ、その目的は違えどIT化は進み、嫌でもデータは溜まってくる。

データは賢く使わなければ、やっかいなゴミで、金もかかるし、漏れ出すとえらいことになる。
価値が見出せなければ、できることなら捨ててしまった方が組織にとってもリスクは減る。

現代社会のエネルギーを支える石油も、5000年前はミイラの防腐剤でしかなかった(らしい)し、日本においては、天智7年/西暦668年「燃える土」との記録があるくらいでランプの燃料にすらなっていない。

その後石油は精製技術と共に使いやすい燃料になり、化学の力で素材にもできた。

企業に溜まっているデータも、石油精製技術の進化と同じように、それを管理・活用するための技術が実用的になってきた。

社会に存在する新しいデータや、まだデジタル化されていないまま捨てられている情報、これらを組み合わせて、知恵にしようとする取り組みも出てきた。

ただし、やはりそのデータに価値を見出せなければ、もしくは、そのデータの力に気づかなければ、ゴミはゴミ、金食い虫のままだ。

紀伊國屋書店さんが運営するPublineというシステムがある。元々社内の在庫管理のための仕組みだったようだが、その管理端末に、出版社や取次の営業が列を作ったという。

それを見て、当時のシステム部長がそのデータに価値を見出し、今では出版業界にはなくてはならないシステムに成長した。

案外ヒントは身近なところにあるのかもしれない。


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