今回は、製品開発やテストでよく使用する「NULL(ヌル)プリンタ」について書きます。
帳票アプリケーションの開発・保守では、過去のブログでもご説明しているように、細かい描画や、プリンタの制御を実際のプリンタを使用して正しく出ているか検証することが大変多いです。検証には、とても多くの紙を使用します。キャパシティテストのため、大量ページのテストも行わなければいけません。30万ページだとすると、A4用紙だといくらでしょうか。。。
安いところから買っても15万円!帳票のテストでは、実際にプリンタから出力するテストは避けられません。ある意味、30万ページくらいなら問題ない範疇と考えなければなりません。
しかしなから、更に多くの印刷が必要になるテストがあると思いませんか?
そう、ロングランテストです。と言いつつ、実際は帳票アプリケーションのロングランテストではプリンタの出力まで行いません。どうするかと言うと、プリンタドライバでスプールするまでの処理をテストします。そのためにOSのプリンタの設定で「一時停止」にしてテストしている方もいるでしょうが、そうなるとスプールのファイルがどんどん溜まって、ディスク容量が・・・!!
そんなとき、「ヌル(NULL)プリンタ」を使います。まずは設定方法から、
①プリンタの追加を選択します。
②ローカルプリンターを追加します。
③新しいポートの作成で「Local Port」を指定します。
④ポート名を入力してくださいで「
NUL」を指定します。
⑤使用するプリンタドライバは、任意のものを選んください。
これだけ。ポイントは③~④で、「ヌルポート」を使うことです。このヌルポートは送られてきたデータストリームを、実際はどこにも送らず廃棄します。エラーにもなりません。要は、ヌルプリンタと呼んでいるものは、使用するポートがヌルポートのプリンタということです。
最後に少しだけ注意点です。人によっては、④で「NULL」や「null」を指定していましたが、Windows7でエラーになります!OSによってはNULLでも使えていましたが、まぁ「NUL」が確実のようです。