
製造業が自社製品を直接売るには?DXを実現しお客様に選ばれるECサイトを構築しましょう
はっきり言えばIaaSは物理サーバ購入と比べて安いとは言えません。例えば各種クラウドサービスで通常業務で使用するIAサーバと同等のスペックのサーバを選ぼうとすると、5年間で以下の金額が必要となります。いずれもLinux仮想マシンで計算した場合)
ミディアムインスタンス(m3.Medium)(1vCPU、メモリ3.75GB相当)
1時間あたり0.101ドル
1ヶ月約8,000円
5年間で48万円
(※1ドル100円による計算)
1ヶ月15,000円
5年間で90万円
1ヶ月13,817円
5年間で約83万円
クラウドの価格が落ちたと言われていますが、実はハードウェアメーカのコストも同様に価格が下落しています。同スペックのハードをメーカーからのサポートを受けて購入しても、5年で40万円程度というケースが多いです。経費か資産かの観点もありますが、机上で計算するならば社内で動いている物理サーバをクラウドにしてもコストメリットが確実に出るわけではありません。ただしそれは「クラウドでこれまで通りのシステムを作る」という前提があります。
話が変わりますが、ERPの代表格ともいえるSAPをAWSなどのクラウド上で利用する事例が国内外において報告されています。一般に基幹系システムをクラウドで稼働するにはまだ次期尚早であると考えられています。そもそもクラウド上でSAP利用するメリットはどこにあるのでしょうか?コスト面に注視した場合、実はSAPのライセンス体系を知らなくても、クラウドを採用するだけで以下の視点でメリットを得られることがわかります。
冗長構成を組む場合、Active-Activeであれば2台のマシンを常にONにする必要がありますが、Active-Standbyで良い場合ならば、Standbyの電源を通常offにすることで、使用料金を削減することができます。
これまでは遠く離れたデータセンターを借りてわざわざ同じ仕組みを構築する必要がありました。DCのロケーションを選べるクラウドではシステムをコピーして速やかに構築可能ですし、待機時には電源をoffにすることで、やはり使用料金を削減できます。
本番システムにおけるパフォーマンス劣化などが指摘される場合、ベンチマークを取り直すなどの目的で検証環境が必要となりますが、わざわざ検証環境を構築しなくても、必要な時にシステムをコピーして用意できます。
稼働停止しても業務影響が少ないシステムであれば1台のマシンの上で正常に稼働していればさしたる問題となりませんが、基幹系システムの場合、重要度が高いがゆえに「待機系は、DRは、検証機は、、」と周辺環境の整備が気になるところです。従来のオンプレで構築しているシステムの場合、このコストが掛けられなければ必要最低限の構成で稼働させながらヒヤヒヤしているというケースも見られます。
「本来必要なもの」がありながら、これまでコストの問題であきらめていた。しかしクラウドならばこの「本来必要なもの」を調達するのが当たり前にできるようになる。このように考えると、SAP稼働に必要なインフラを「最適」な形で調達できるクラウドを採用する方が良いと思いませんか?
クラウドは「今まで通りの使い方」に囚われているとメリットがあるように見えませんが、上記のような考え方の転換を伴うと「クラウドの方が良い」もしくは「コスト感抜きにしてもクラウドで無いとダメ」という見方にもなります。最近よく言われる「クラウド・ファースト」とはこのパラダイム・チェンジを指します。
クラウドを採用するシステムはEコマースで利用されるWebサーバなどリソースのピークがはっきりしているシステムや、処理分散が必要なシステムにおいて多く採用されています。しかし社内システムにおいても使う場所と目的を考えると、「こんなことができるのか!」という結果に結びつく話がいろいろあります。長らくオンプレで動いているシステムほど、この考えを変えるのが難しいものですが、一気に変えることで単なるコストのみならず、システム開発・運用の考え方そのものも変えるほどのインパクトもあります。
それでもコストが、という方は、以下を考慮すると単純にクラウドサービスを採用するだけでコスト安になるケースもありますので、比較してみると良いでしょう。
Rankingランキング
New arrival新着
Keywordキーワード