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リアルタイムが生み出す「ライブ感」の大切さ

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先週末の土曜日の深夜にふとテレビを見たら、「THE RISK」というクイズ番組が放送されていました。(http://www.fujitv.co.jp/b_hp/risk/index.html)
先週末の土曜日の深夜にふとテレビを見たら、「THE RISK」というクイズ番組が放送されていました。(http://www.fujitv.co.jp/b_hp/risk/index.html)


これ、すごく面白かったです。ほんとに。

深夜の2:10から2時間生放送(!)という非常にタフな時間帯の中、「優勝者には賞金50万円山分け」を掲げて、番組は淡々と4択の問題を出題し続けて進行します。
視聴者はWebを通して、それらの問題に回答し、正解・不正解に応じてポイントを増減させつつ、最後に一番ポイントを持っている人(たち)が優勝となります。

真っ白な背景の画面には、タレントの佐藤栞里さんが携帯電話を片手にただ一人(+天の声として声優の加藤英美里さん)。
佐藤栞里さんも挑戦者の一人で、視聴者と同様にクイズに挑戦しつつ、白い背景に書き込まれる「落書き」に対してリアクションしてみたり、ハッシュタグのツイートを拾い上げてコメントしたり、と夜中にもかかわらず、すごく明るく楽しそうでした。(多分、あの番組で佐藤栞里さんのファンが増えたと思います。)
視聴者+佐藤さんを煽ってくる天の声(加藤さん)が良いバランス感を生んでます。
ニコニコ生放送のノリともちょっと違うんですよね。なんだかスタイリッシュ。

問題の難易度が絶妙というか、ひっかけ問題というか、ただの運ゲーというかで、素早くググったもん勝ちという訳にもいかないのです。(問題をタイピングしている動画が流れてそれに対する解答は?とか、崎陽軒の社長さんに自社のお弁当を食べさせて、最初に食べるものはどれ?とか)

そんな中、画面には4択の集計結果がリアルタイムで更新されていき、制限時間が近くなってくると、慌てて「とりあえず多数派に乗っとこう」と。それが大体ミスる。この群集心理。
そうそう、「答えない」なんて選択肢もあって、これを選べばポイントが増減しないこともあり、問題によっては結構な人数の方が「答えない」にしてたりというのも面白かったです。

私も参加してみたのですが、途中で発表された上位ランキングを見て諦めつつも、何だかんだ最後まで見届けてしまいました。
上位陣では複雑な心理戦があったのか、最終問題でランク外だった方が単独トップに踊り出て優勝というのも素晴らしい結末でした(うらやましい)。

問題の合間合間で参加者の集計を出したりしてたのですが、エントリーした方は最終的に27,000~28,000人ぐらいだったと記憶しています。
年齢別にみるとやはり20代が多数。中には70代、80代の方も結構いらっしゃってびっくりしました。(エントリー段階の自己申告なので、信憑性は△ですが)

いやいやいや、深夜の3時とかに3万人近くの方が携帯握りしめてテレビ見てるって凄いですよね。
見てただけの人もいると思うので、視聴者はもっと多かったかと思います。

「視聴者参加型」のコンテンツは着々と増えてきていますし、それこそ民放の朝のニュース番組でもテレビのリモコンでクイズに参加、なんてのもあったりするのですが、二時間まるまる視聴者とインタラクティブに進行する番組なんて無いですよね。しかも地上波で。
そもそも少し前の発想からすれば、テレビの中のタレントさんが、ずっと携帯電話を握りしめている絵面が考えられない。とても斬新。

この番組に対して、「ロールプレイング型クイズ番組」なんて表現も散見されました。うん、確かに。
すごく今っぽいライブ感。
シンプルなインターフェイスとシンプルな番組構成で敷居を下げて、誰でも参加しやすい形だったことが良かったんだと思います。

少し前に「Web2.0」やら「Web3.0」やらという言葉が流行ったとき、従来は送り手側から受け手側へ一方向だった情報発信が、双方向になり、SNS等の台頭で不特定多数⇔不特定多数の構図になり・・・といった変化が注目されていました。
私たちデータアナリティクス事業部は、当ブログでも色々書いているように「リアルタイム」というキーワードを、新しいビジネスを生み出す一つの切り口として捉えていますが、この「リアルタイム」というキーワードもWebの進化に合わせて同様の変化を辿っています。例えば最初は、処理をリアルタイム化することで業務サイクルを短縮化させる等、一つの会社内に留まるアプローチだったものが、会社⇔会社あるいは会社⇔顧客になり、それが今では会社⇔非顧客(潜在顧客)なんてところまで広がってきています。

個人的には、その新しいリアルタイムが生み出す産物として、上にもちらっと書きましたが、「ライブ感」という要素がすごく大きいと思っています。(臨場感とかお祭り感とかを含む意で)

多分このライブ感を産むポイントは、
すぐに参加できる(ボタン一つクリックするだけで情報発信・受信ができる等)こと、
特定のテーマに興味を持つ人が複数人参加すること、
参加者が受信だけではなく発信側にも回ること。

Facebook、Twitter、YouTube、ニコニコ動画、2ちゃんねる・・・はまさにこれ。
一方で、モバイルを活用したカスタマーエクスペリエンス等の事例がやろうとしていることも多分これなんでしょうけど、そのうちの大半はまだ一方通行感が否めない。企業側が顧客側の興味を引く何かを発信して、一瞬だけ心を掴んだとしても、なかなかライブ感につながらない。大半の顧客からすれば、アプリケーションをダウンロードしたり、開いたりするのは面倒くさい。その上で発信してもらうなんてことは、思っている以上にハードルが高い。もっとライブ感を生むためのカラクリを考える必要があるんだと思います。少なくとも番組を見ていた私は、佐藤栞里さんにツイートを読み上げてもらいたく、五月雨のごとく発信していました。ええ、終ぞ読み上げられませんでしたとも。

さて、この番組、今回単発の放送で、次回放送は未定とのことですが、ツイート(#RISKCX)を辿ってみると結構楽しんでいた方が多くいらっしゃるようでした。
もし次回、ゴールデンタイムの放送なんてことになったら、それこそ日本全国のお茶の間でとんでもないライブ感が生まれ
るかもしれません。
(システム運用側は気が気じゃないでしょうね)

なんだか番組宣伝みたいになってしまいましたが、一視聴者として次回放送に期待しています。

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